スーパーエクスプレスレインボー
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スーパーエクスプレスレインボー(Super Express Rainbow)は、日本国有鉄道(国鉄)・東日本旅客鉄道(JR東日本)が1987年から2000年まで保有していた鉄道車両(客車)で、ジョイフルトレインと呼ばれる車両の一種である。
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概要
国鉄東京北鉄道管理局(北局)では、1981年より和式客車「なごやか」を運用していたが、多様化する利用者のニーズに応え、和式客車とは異なる利用者層に対応した車両を登場させるべく、1986年9月ごろから北局と大宮工場で検討を重ねた。
折りしも国鉄分割民営化が確定した時期であり、新しく登場させる車両はJR東日本のスタートにふさわしく「夢を乗せる車両」として計画された。鉄道車両に新しい魅力を付加し、これまでの欧風客車のセールスポイントを極力取り込み、外装デザインも「乗ってみたくなる車両」を目指した車両である。
車両
4号車のイベント車のみ12系客車、それ以外の車両は14系客車より改造されており、両端の車両はスロフ14形700番台、中間の車両はオロ14形700番台、イベント車はオロ12形700番台である。
全車両ともグリーン車扱いである。
- 1号車 スロフ14 706(旧スハフ14 55) - パノラマグリーンカー(定員23人・展望室(定員外)7人)
- 2号車 オロ14 711(旧オハ14 194) - グリーンカー(定員28人)
- 3号車 オロ14 712(旧オハ14 193) - コンパートメントカー(定員27人)
- 4号車 オロ12 715(旧オハ12 371) - イベントカー(定員外30人)
- 5号車 オロ14 713(旧オハ14 192) - コンパートメントカー(定員27人)
- 6号車 オロ14 714(旧オハ14 191) - グリーンカー(定員28人)
- 7号車 スロフ14 705(旧スハフ14 56) - パノラマグリーンカー(定員23人・展望室(定員外)7人)
デザインコンセプト
主に若年層やスキー客をターゲットとし、シティ感覚を盛り込み、落ち着いた雰囲気の中でゆったりとくつろげる車両を目指した。
車体外部塗色はスピード感を強調するべく、チェリーレッドのベースカラーに白いストライプを入れたものとした。中間のイベント車には「SUPER EXPRESS RAINBOW」と大きく目立つようにロゴを入れている。また、機関車もこの客車を牽引する専用機の指定が行なわれたが、機関車もベースカラーをチェリーレッドとし、車体側面には大きく「EF65」「EF81」と形式を大書した。
パノラマグリーンカー
thumb|200px|パノラマグリーンカー 両端の1号車と7号車が該当する。
スハフ14形の乗務員室を編成内側に向け、便所・洗面所を撤去した上で車端部から4.5メートル分を展望室とした。展望室は妻窓だけでなく側面窓の一部も曲面ガラスを使用することで、外部光を展望室内に取り入れるようにした。展望室はフリースペースのサロンとしても用いられるため、ソファーを8脚設置した。
展望室以外の室内は、リクライニングシートを2列-1列の配置で前後9列設置した。座席は45度刻みで360度回転が可能で、全ての座席を通路側に向いた状態にすることも可能である。室内の配色は1号車がオレンジ色系統のモケットとベージュ系統のカーテン、7号車がブルー系統のモケットと赤色系統のカーテンとし、灯具も座席のモケットにそろえた配色としている。
なお、展望室の一角には車両基地・上野駅間における推進運転のための機器を設置した。展望室の妻窓にはワイパーを設置し、室内側にはデフロスタ(くもり取り装置)も装備されており、推進運転時の視界を確保している。
グリーンカー
2号車と6号車が該当する。
客室内の中央にミニステージを設置し、その両側には1号車・7号車と同様に2列-1列の配置でリクライニングシートを設置した。車内の配色は2号車は1号車と、6号車は7号車と同一である。
コンパートメントカー
3号車と5号車が該当する。
小グループの利用者向けに、6人用個室が4室と3人用個室が1室設けられた。通路との仕切りはブロンズガラスを使用し、遮光のためのレースカーテンを設けた。個室内は土足禁止としたため、ドア付近を除いて通路より50センチメートルかさ上げした。また、ドア脇に下駄箱を用意した。室内はソファー形式の座席を設置し、モケット色は明るい青と紫(ライトブルーとパープルライト)のチェック模様とした。また、デッキ部分に給茶機を設置した。
なお、各個室では個別に冷暖房の制御が可能となっている。
イベント車
編成中央に連結される4号車が該当する。
車体中央部の天井にはステージと可動式テレビカメラを設置し、この箇所にはハイルーフ風の天窓を設けた。パーティーなどで可能な限り室内を広く使用することを想定し、通路の片側には可般式のソファー、反対側には折りたたみ式の座席(ジャンプシート)を設置した。
当時としては最新式のビデオ・CDなどに対応したオーディオシステムを装備し、スピーカーはJBLの製品を採用した。車端部にはスナックカウンターを設置した。
前述の通り当車両のみ12系からの改造であるが、改造当初は本来12系に使用されるAU13AN形クーラーが5基中4基載せられており、中央付近に載る残りの1基は14系座席車で使用されているカバー付きのAU13A(AN)形クーラーであった。 晩年、カバー無しのAU13AN形に載せかえられ5基全てが揃った。
専用機関車
専用機は、当初EF65 1019とEF81 95が使用されたが、EF65形については1998年にEF65 1118に置き換えられた。いずれも田端運転所に配置され、現存する2両の専用機は当時とほぼ同じ塗色のまま2009年現在も使用されており、EF81 95は「北斗星」や貨物列車などの定期列車を牽引することがあるが、EF65 1118は定期列車牽引の運用は無く、臨時列車や乗務員訓練列車などに使用される。
ファイル:EF65-1118.jpg
専用機EF65 1118 |
ファイル:EF81-95+Yutori.JPG
専用機EF81 95(「ゆとり」を牽引中) |
ファイル:Ef651019ser.jpg
専用機EF65 1019 (「急行レインボー会津路」使用車回送) |
沿革
thumb|250px|EF62とEF63に牽引されて碓氷峠を下るスーパーエクスプレスレインボー 改造落成から廃車まで、一貫して尾久客車区に配置されていた。
1987年3月19日に公式試運転が行なわれ、その後運行を開始した。団体専用列車のほか、臨時急行列車やシュプール号[1]にも使用されることがあった。また、「夢空間」と連結されることもあった。
デビュー当初は列車内などで接客を担当する「ミス・レインボー」が乗車していたが、1990年4月30日の運用限りで引退した。
1988年7月に発電エンジンを持つ緩急車スロフ14の2両に対して自動消火装置装備などの青函トンネル対応工事が施工された。
老朽化に加え、欧風客車の利用減少、客車列車のため機関車の付け替えなどに手間がかかり、速度面でダイヤ設定が難しくなったこと等から、2000年3月31日限りで運用を終了し、その後廃車となった。
注記
参考文献
- 鉄道ジャーナル通巻247号(1987年6月号)
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